金を売るときの損得は、「買取単価(1gあたり)」だけでなく、別途手数料・査定基準・本人確認の要件・支払い方法まで含めた「実質受取額」で決まります。 本ページでは、田中貴金属工業株式会社(地金・コイン/RE:TANAKA)と、買取専門店を専門的に比較し、ケース別に最適解を整理します。
結論|あなたはどっち向き?タイプ別おすすめ早見
まず田中貴金属が向いている人です
- 金地金(インゴット)や地金型の金貨を、できるだけ透明な基準で売りたい人です。
- 売却当日に公式の店頭買取価格を確認し、ルール通りに計算して納得して売りたい人です。
- 身元確認や高額取引の追加手続き(例:マイナンバー提示など)に対応できる人です。
参考:貴金属価格情報/売買別途手数料/地金・コインのご売却です。
まず買取専門店が向いている人です
- K18などのジュエリーや宝石付き、ブランドジュエリーを「素材+付加価値」で評価してほしい人です。
- 壊れや片方など、形状が整っていない金製品をまとめて手軽に売りたい人です。
- 店ごとの得意分野(宝石評価・販路・キャンペーン)を活かして、上振れを狙いたい人です。
例:大黒屋の金買取/KOMEHYOの金買取/バイセルの金買取/エコリングの金・貴金属買取です。
迷ったら「両方で見積もる」が最も堅実です 独自の見解
金の売却は「どこが高いか」だけでなく、手数料の定義(単価に含むのか、別途差し引くのか)や、評価の軸(地金評価か、製品評価か)で逆転が起きます。 そのため、同じ日の同じ時間帯に、田中貴金属と買取専門店(1~2社)で「実質受取額」を並べるのが、結果的に得しやすい方法です。
3秒診断です
- インゴット・地金型金貨が中心なら、まず田中貴金属で基準を押さえるのが合理的です。
- K18ジュエリー・宝石付き・ブランドが中心なら、買取専門店で上乗せ評価を狙うのが合理的です。
- 混在しているなら、売り先を分ける(地金は田中、ジュエリーは専門店)選択肢も有効です。
金の買取価格の決まり方|損得が出るポイントを先に理解
まず「実質受取額」の式を押さえるのが大事です
基本式です
実質受取額 =(買取単価 × 重量)-(別途手数料)-(振込手数料・送料など)+(宝石・ブランド等の上乗せ)です。
ジュエリーの場合は「地金部分」以外に、宝石・ブランド・デザインの評価が加算される場合があります。
田中貴金属は「価格の公表」と「手数料ルール」が明確です
- 貴金属価格情報では、営業日の9:30と14:00に価格を公表し、相場や為替の大きな変動がある場合は同日内に変更する場合もあるとしています。
- 表示される店頭買取価格は1gあたりで、売買別途手数料は含まれない前提です。
- 地金・コインの売却は、別途手数料が「1件当たりの合計重量」で決まります。
例:田中貴金属の「地金」売却は手数料を差し引いて比較するのがコツです
以下は、貴金属価格情報に掲載される価格を使った計算例です。 価格は変動しますので、売却当日は必ず最新値で計算するのがおすすめです。
| 想定ケースです | 買取単価の例です | 別途手数料の例です | 実質受取額(概算)です |
|---|---|---|---|
| 金地金 10g を売る場合です | 26,817円/g(例)です | 2,200円(20g未満)です | (26,817×10)−2,200=265,970円です |
| 金地金 50g を売る場合です | 26,817円/g(例)です | 8,800円(50~100g未満)です | (26,817×50)−8,800=1,332,050円です |
| 金地金 500g を売る場合です | 26,817円/g(例)です | 不要(500g以上)です | 26,817×500=13,408,500円です |
ポイントです
- 少量ほど、別途手数料が「実質1g単価」を押し下げやすいです。
- インゴットが複数本ある場合は、同一の品種ごとに合計重量で手数料が決まるため、まとめ方で差が出る可能性があります。
- 地金・コイン以外(ジュエリー等)は、RE:TANAKAのリサイクル価格が参考になります。
買取専門店は「単価の見え方」と「上乗せの入り方」が店ごとに違います
- 店頭やサイトに参考相場を出していても、実際の買取は状態・付属品・宝石の質で変わる場合があります。
- 一部の事業者は「手数料なし」と明示する一方で、別の事業者は「相場表に手数料は含まれない」形で案内する場合もありますので、見積時に確認するのがおすすめです。
- 宝石やデザインのプラス査定が入る場合、地金換算より上振れしやすいです。
【比較表】田中貴金属 vs 買取専門店|違いを一発で整理
比較の前提です
「田中貴金属の店頭買取価格」と「買取専門店の提示額」は、手数料の扱いが異なる場合があります。 そのため最終の受取額(明細)で比較するのが安全です。
| 比較項目です | 田中貴金属(地金・コイン/RE:TANAKA)です | 買取専門店です |
|---|---|---|
| 価格の透明性です | 公式の店頭小売/店頭買取を公表し、更新頻度も明示しています。 | 店舗やチェーンで差があり、参考相場の有無・更新頻度はまちまちです。 |
| 手数料の考え方です | 地金・コインは別途手数料が重量帯で決まり、RE:TANAKAは価格に鑑定料等を含める運用です。 | 「手数料なし」と明示する店もあれば、相場表と別に手数料が発生する前提の店もあります。 |
| 得意な売却対象です | インゴット/地金型金貨、およびリサイクル(ジュエリー)の基準価格を押さえたい場合に強いです。 | ジュエリー・宝石付き・ブランドなど、付加価値の上乗せが狙える領域に強い店が多いです。 |
| 本人確認・高額取引です | 本人確認の要件が明確で、本人確認書類の種類が限定される場合があります。 200万円超の個人売却ではマイナンバーが必要となる場合があります。 | 法令に基づく本人確認が必要で、取引額やリスクに応じて確認事項が増える場合があります。 |
| 支払い方法・スピードです | 直営店では振込または現金で支払い、現金は上限等の条件があります。 | 店頭即日現金、振込、宅配・出張など、選択肢が広い傾向ですが条件は店ごとに違います。 |
| 断られる可能性です | 書類不備や基準未満(例:製造ブランド不明など)では買取不可となる場合があります。 | 店により可否が分かれますが、メッキ品などは買取不可のケースが多いです。 |
リンク付き:代表的な買取専門店の例です(比較用の入口です)
- 大黒屋(ゴールド買取)です。
- KOMEHYO(金買取)です。
- なんぼや(買取相場)です。
- バイセル(金・プラチナ買取)です。
- エコリング(金・貴金属)です。
- ブランドオフ(金・貴金属)です。
- ザ・ゴールド(金)です。
- おたからや(金)です。
ケース別|インゴット・ジュエリー・金貨…「どっちが得?」の目安
ケース1:金地金(インゴット)を売る場合です
有利になりやすい:田中貴金属です
- 公式の買取価格を起点に、別途手数料の有無まで含めて計算できるため、比較の土台にしやすいです。
- 500g以上は別途手数料が不要で、実質単価が見やすいです。
逆転が起きやすい:少量地金×専門店です
- 少量地金は、重量帯の別途手数料が効きやすいです。
- 専門店側が「手数料を別途取らない」設計の場合、実質単価が逆転する可能性があります。
ケース2:地金型の金貨(ウィーン金貨ハーモニー、メイプルリーフ金貨など)です
- 田中貴金属は、コイン価格としてサイズ別の店頭買取価格を公表しています。
- 一方で、希少性や年代によるプレミアムがあるコインは、コイン専門の販路を持つ買取専門店のほうが高い場合があります。
専門的な補足です
田中貴金属の金貨については、公式ページで「2019年10月1日より、金貨の買取プレミアムを廃止し、買取価格を一本化した」旨が示されています。 そのため、プレミアム狙いのコインは、別の評価軸(希少性・収集性)を持つ売り先の見積もりも取るのがおすすめです。
商品ページ:ウィーン金貨ハーモニー/メイプルリーフ金貨です。
ケース3:K18などのジュエリー、喜平、壊れ・片方などの金製品です
- 田中貴金属には、ジュエリーを対象としたRE:TANAKAがあり、リサイクル価格を公表しています。
- RE:TANAKAのリサイクル価格は、鑑定料・手数料を含めた価格として案内されており、別途手数料がかかりにくい設計です。
- 直営店の混雑状況によっては貴金属製品のお買取りを受けられない場合がある旨も案内されていますので、来店前に確認すると安心です。
- 買取専門店は、宝石・デザイン・ブランドの上乗せが入りやすく、地金換算を上回る可能性があります。
地金換算で安定を取りたい場合です
- RE:TANAKAのリサイクル価格を基準にするのが分かりやすいです。
- 「石は値段がつきにくい」と言われた場合の下限確認にも向いています。
上乗せを狙いたい場合です
- 宝石付きは、重さで地金価値を出した上で、石の価値をプラスする運用があるため、専門店の見積もりが有利になる場合があります。
- ブランドジュエリーは、素材以外の販路がある店ほど上振れしやすいです。
ケース4:宝石付き・ブランドジュエリーです
宝石付きは「地金の価値」だけでなく「宝石の価値」も評価される余地があります。 例えば、大黒屋では、宝石の価値に応じてプラスできるものはプラスする旨を案内しています。 そのため、ブランドや宝石品質が明確な場合は、買取専門店を軸にしつつ、下限確認としてRE:TANAKAも当てるのが堅実です。
失敗しない選び方|見積もり前にチェックすべき7項目
① 価格表示が「税込」か「税抜」かを確認するのが基本です
- 田中貴金属の店頭価格は「税込」と明記されています。
- 買取専門店は税込・税抜の表記が混在する場合があるため、見積の根拠を確認するのがおすすめです。
② 手数料の有無と「差し引き方式」を確認するのが重要です
- 田中貴金属の地金・コインは、重量帯の別途手数料が明示されています。
- 買取専門店は「手数料なし」と明示する店もありますが、単価に織り込まれるケースもあるため、最終の受取額で比較するのが安全です。
③ 計量の透明性(何gで計算したか)を必ず残すのがおすすめです
- 計量の画面を見せてもらい、可能なら重量のメモを取るのがおすすめです。
- 複数点の場合は、品位別(K24/K18など)に分けた明細があると比較が簡単です。
④ 純度検査の方法と「刻印がない場合」の扱いを確認するのが安心です
- 刻印が無い、または判別が難しい場合は、預かり対応や追加検査になる場合があります。
- 事前に「K18(750)」「K24(999.9)」など刻印の有無を確認しておくとスムーズです。
⑤ キャンペーンは「上限・条件・対象品」を確認するのがコツです
- 金は相場連動色が強いため、キャンペーンが実質的にどれだけ上乗せになるかを明細で確認するのがおすすめです。
- 「対象はブランド品のみ」「貴金属は対象外」など条件が付く場合があるため、先に確認するのが安心です。
⑥ 同条件で比較するために「実質1g単価」を揃えるのがおすすめです
実務で使える計算式です
実質1g単価 =(見積の受取額 - 返送料などの付随コスト)÷ 重量です。
田中貴金属の地金の場合は、(買取単価×重量-別途手数料)÷重量で比較すると分かりやすいです。
⑦ 安心できる店は「説明の丁寧さ」と「明細の出し方」で見分けるのがおすすめです
- 価格の根拠、手数料の扱い、純度検査の流れを説明できる店はトラブルが少ない傾向です。
- 明細が出ない、説明が曖昧、急かす場合は、即決せず相見積もりを取るのが安全です。
売却の流れ・注意点|当日の手順/必要書類/税金の基本
売却の基本ステップです(店頭を想定しています)
- 売りたい品の種類(地金・金貨・ジュエリー)と刻印を確認し、可能なら家庭用スケールで重量を把握しておくのがおすすめです。
- 当日の相場を確認し、田中貴金属の地金・コインなら貴金属価格情報で買取価格を確認するのがおすすめです。
- 店頭で計量・査定を受け、明細(重量・品位・手数料)を確認するのがおすすめです。
- 本人確認のうえで売買成立し、現金または振込で受け取る流れです。
田中貴金属の注意点です(必ず公式で確認するのがおすすめです)
本人確認書類が限定される場合があります
- 本人確認書類は、お知らせで3種類に限定と案内されています(マイナンバーカード、運転免許証(日本国籍の方のみ)、運転経歴証明書(日本国籍の方のみ))です。
- 加えて、取引形態(代理・法人など)により必要書類が増える場合があります。
- 代理人による売却は、委任状や双方の本人確認書類などが必要となり、支払いが本人名義口座の振込に限定される旨が案内されていますので、事前確認が重要です。
詳細:店頭での本人確認についてです。
参考:よくある質問(店舗でのご売却)です。
高額(200万円超)の個人売却はマイナンバーが必要となる場合があります
- 店舗における200万円を超える個人の売却取引で、マイナンバー(個人番号)のご提供が必須となる旨が案内されています。
- 対象は金地金・プラチナ地金・金貨・プラチナコインの売却取引です。
- 確認方法は、マイナンバーカードまたはマイナンバーが記載された住民票の写し(発行から3カ月以内)等として案内されています。
詳細:マイナンバーご提供必須のお知らせです。
支払い方法の違いも「得」に直結します
- 田中貴金属の直営店では、売却代金は振込または現金で支払う旨が案内されています。
- 振込の場合、振込手数料はお客様負担と案内されています。
- 個人の現金受取は上限が設定され、法人は振込のみとなる旨が案内されています。
- 書類の不備や基準に満たない場合(例:製造ブランドが無い等)は、お買取りを断られる場合がある旨も案内されています。
- 加えて、小切手の取扱いがないことや、御計算書の再発行ができない旨が案内されていますので、受取後の保管が重要です。
参考:地金・コインのご売却です。
税金・確定申告の基本です(一般情報です)
金地金の売却益は「譲渡所得」になるのが基本です
- 国税庁のタックスアンサーでは、金地金の譲渡益の計算と、譲渡所得の特別控除(年50万円)、所有期間による扱い(5年超は1/2課税)を説明しています。
- 購入時の明細や、売却時の御計算書は、取得費や譲渡費用の説明に役立つため保管するのがおすすめです。
参考:国税庁 No.3161 金地金の譲渡による所得です。
支払調書(200万円超)と本人確認の補足です
- 田中貴金属のFAQでは、1回で200万円を超える支払い(買取手数料など控除前)で、支払調書の提出義務が生じる旨を説明しています。
- 経済産業省の案内では、宝石・貴金属等の取扱事業者に取引時確認(本人確認など)が必要と説明され、取引の性質により確認事項が増える場合があるとされています。
参考:田中貴金属 よくある質問(税金・支払調書)/経済産業省 取引時確認(法第4条)です。
まとめ
最終的に得になりやすいのは、「単価の高さ」だけで意思決定しないことです。 金の売却は、手数料・本人確認・支払い方法・説明の明確さまで含めた「トータルの期待値」で判断すると、結果的に後悔が減ります。 まず田中貴金属で基準(地金・コインの買取価格)を押さえ、ジュエリーは買取専門店で上乗せ余地を取りに行く二段構えが、最も再現性の高い戦略です。

