こんにちは、買取業者比較サイト「ウリトク」編集部です。
「この時計、今売ったらいくらになるんだろう?」
2025年後半、時計市場は歴史的な円安とインバウンド需要の影響で、大きな動きを見せています。特に11月に入ってから、人気モデルの買取価格が週単位で変動するほどの過熱ぶりです。
この記事では、2025年11月時点の最新データを基に、主要ブランドの買取相場と、プロの査定士がどこを見て値段を決めているのか(査定基準)を分かりやすく解説します。
なぜ今、時計の価格が動いているのか?
具体的な金額を見る前に、今の市場トレンドを知っておきましょう。2025年のキーワードは「選別」と「二極化」です。
数年前のように「何でもかんでも値上がりする」というバブルは終わり、現在は「本当に価値のあるモデル」だけに資金が集中しています。特に円安の影響で、海外で人気の高いロレックスのスポーツモデルなどは、わずか数週間で10万円以上も相場が上がることがあります。
【ブランド別】2025年11月 最新買取相場表
それでは、注目の主要ブランドについて、実際の買取価格を見ていきましょう。
1. ロレックス (ROLEX):驚異の上昇トレンド
リセールバリューの王者ロレックスは、10月末から11月にかけて急激な上昇を見せています。特にデイトナやGMTマスターIIは過去最高値圏です。
| モデル名 | 参考買取相場 (美品) | 前月比トレンド |
|---|---|---|
| コスモグラフ デイトナ (Ref.126500LN 白) | 約538万円 | ↗ +11万円 圧倒的人気。白文字盤が強い。 |
| GMTマスターII (Ref.126710GRNR 黒/灰) | 約307万円 | ↗ +10万円 通称「ブルース・ウェイン」が急騰。 |
| エクスプローラーI (Ref.224270 40mm) | 約135万円 | ↗ +4万円 サイズ回帰で40mmの需要増。 |
| デイトジャスト36 (Ref.126234 スレート) | 約169万円 | → 横ばい 安定した換金率を維持。 |
2. オメガ (OMEGA) & カルティエ (Cartier)
実需の高いオメガやカルティエも堅調です。特にオメガのスピードマスターや、カルティエのタンクシリーズは値崩れしにくい「安全資産」として注目されています。
| ブランド | モデル名 | 参考買取相場 |
|---|---|---|
| オメガ | スピードマスター プロフェッショナル (Ref.310.30.42.50.01.001) | 約67.5万円 |
| オメガ | シーマスター ダイバー300M (Ref.212.30.41.20.03.001) | 約34万円 |
| カルティエ | タンク マスト LM (ソーラー) (Ref.WSTA0072) | 約45.1万円 |
| カルティエ | タンク フランセーズ ダイヤ (Ref.W4TA0021) | 約103.4万円 |
3. その他注目モデル
グランドセイコーの「白樺モデル(SLGA009)」は、海外評価の高まりを受けて新品ランクで約78万円の高値をつけています。また、タグ・ホイヤーの「モナコ」も60万円台に乗るなど、名作モデルの評価が底上げされています。
プロはここを見る!査定額が決まる「減点」の仕組み
上記の相場はあくまで「状態が良い場合」の価格です。実際の査定では、そこからマイナス要素を引いて金額が決まります。どこで減額されるのかを知っておきましょう。
1. 付属品がないと「数十万円」の損!?
2025年の市場で最もシビアなのが「保証書(ギャランティカード)」の有無です。特にロレックスのスポーツモデルの場合、保証書は時計の「血統書」のような扱いを受けます。
⚠️ 保証書欠品による減額目安
- ロレックス(デイトナ等): -5万円 〜 -30万円
- ロレックス(ドレス系): -3万円 〜 -10万円
- オメガ・カルティエ等: -1万円 〜 -7万円
※箱がない場合の減額は5,000円〜15,000円程度で済むことが多いですが、保証書だけは代わりが効かないため影響甚大です。
2. 状態ランクの違い
傷の有無も重要です。一般的な基準は以下の通りです。
- Nランク(新品): 保護シールがあり、コマ調整もしていない完全未使用品。
- Aランク(美品): 小傷はあるが、軽く磨けばきれいになるレベル。中古市場の基準価格。
- Bランク(使用感あり): ガラスの欠けや深い打痕があるもの。修理費用が引かれるため、ガクンと値段が下がります。
高く売るための「ウリトク」流・最終戦略
最後に、少しでも手取り額を増やすためのテクニックをお伝えします。
売却のコツ 3選
- 11月〜12月は「売り時」
ボーナス商戦やクリスマスに向けて、買取店は在庫を喉から手が出るほど欲しがっています。多少無理をしてでも買い取ってくれる可能性が高い時期です。 - 絶対に自分で磨かない
「きれいにしよう」と思って金属磨きクロスでこするのはNGです。時計の角(エッジ)が丸くなってしまい、「ケース痩せ」として大きく減額されます。汚れを柔らかい布で拭き取るだけで十分です。 - LINE査定で相見積もりを取る
今の相場は変動が激しいため、店によって提示額に数万円〜数十万円の差が出ることがあります。いきなり店に行かず、まずはLINEで写真を送って概算を聞いてみましょう。
まとめ
2025年の時計買取市場を一言で表すなら、「情報戦」です。
「ロレックスなら何でも高く売れる」という時代は過ぎ去りました。今は「どのモデルが」「どのタイミングで」評価されているかを知っている人だけが得をする市場です。例えば、わずか1週間で相場が10万円動くことも珍しくありません。
だからこそ、大切な時計を手放す際は、1店舗だけで即決せずに、必ず複数の業者の査定を比較してください。「面倒だから」と安易に売ってしまうのが一番のリスクです。今の円安トレンドを味方につけて、賢く、納得のいく売却を実現してください。

