よく比較される、「アメリカと日本の物価の違い」
今回は2025年次点での両国の物価の違いを色々な商品を例にしてリサーチしてみました。

日本 vs アメリカ 物価徹底比較
本比較は 1ドル = 150円 の為替レートを想定しています
全体的な物価指数
まず、生活費全体の高さを消費者物価指数(CPI)で比較します。ニューヨーク(NYC)を基準値100とした場合、東京の物価は相対的に低いことがわかります。しかし、これはあくまで平均であり、品目によって大きな差が存在します。
毎日の食料品コスト
日々の生活に欠かせない食料品。品目によって日米の価格差は異なります。全体的にアメリカの方が高額になる傾向がありますが、牛乳など一部の商品は価格が近いものもあります。価格は円に換算して比較しています。
住居費:最大の差
生活費の中で最も大きな割合を占める家賃。特に都市中心部での差は顕著です。ニューヨーク中心部の1ベッドルームの家賃は、東京の約4倍にも達します。
光熱費の比較
電気、ガス、水道などの基本的な月額光熱費も、アメリカの方が高額になる傾向があります。平均的な世帯で比較すると、約1.8倍の差が見られます。
交通費の違い
移動手段のコストを見てみましょう。ガソリンはアメリカの方が安い一方、公共交通機関の月額パスは日本の方が大幅に安価で、都市部のインフラの違いが反映されています。
ビッグマック指数
経済的な比較の定番であるビッグマックの価格。ここでもアメリカの価格が日本の約1.86倍となっており、全般的な物価高を反映しています。
結論:何がどう違う?
この比較から、アメリカ(特にNYC)の生活費は日本(東京)に比べて全体的に著しく高いことがわかります。
- 特に高い (アメリカ): 家賃、外食費、特定の食料品(パン、卵など)、公共交通機関のパス。
- 比較的安い (日本): 家賃、公共交通機関、国産の食料品。
- 例外: ガソリンはアメリカの方が安い傾向にあります。
生活費は、住む場所やライフスタイルによって大きく変動します。このインフォグラフィックは、あくまで特定の都市部における大まかな傾向を示すものです。
2025年 日米経済構造・物価データ比較
表形式でより詳細なデータを比較しています。
「大いなる乖離」:東京と米国主要都市(NYC/SF)における生活コストと経済指標の徹底比較
概要
本データセットは、2025年時点での日本(主に東京)と米国(主にニューヨーク・サンフランシスコ)の経済指標および生活費を比較したものです。 歴史的な円安($1 ≈ ¥150)とインフレ格差により、多くの品目で米国が割高となる一方、賃金格差も拡大しています。
💰 賃金・マクロ経済指標
| 項目 | 日本 (東京) | 米国 (NYC/SF) | 格差 (米国対比) |
|---|---|---|---|
| 最低賃金 (時給) | ¥1,226 ($8.11) | $16.50 (¥2,475) | 米国が +103% 高い |
| 累積インフレ率 (2020-25) | 約 +8% | 約 +23% | 物価上昇圧力の差 |
※日本の最低賃金は2025年見込み、米国はNYC基準
🍔 食料品・外食
| 品目 | 日本 (ドル換算) | 米国 (ドル) | 比較 |
|---|---|---|---|
| ビッグマック (単品) | $3.04 (¥450~) | $5.69 | 日本が 47% 安い |
| マックセット (バリュー) | $5.30 | $11.00 | 日本が 52% 安い |
| 食パン (500g) | $1.55 | $3.56 | 日本が 56% 安い |
| 卵 (12個) | $2.22 | $3.73 | 日本が 40% 安い |
| コメ (5kg/11lbs) 2025高騰時 | $27.00 | $13.00 | 日本が 107% 高い (例外) |
| 鶏肉 (1kg) | $8.47 | $7.56 | 米国がやや安い (生産国) |
| 外食チップ | なし (0%) | 18% 〜 25% | 米国は追加コスト大 |
🏠 住居・生活インフラ
| 項目 | 日本 (東京) | 米国 (NYC/SF) | 比較 |
|---|---|---|---|
| 家賃 (1ベッドルーム/都心) | $1,178 (¥17.6万) | $2,761 (SF中央値) | 米国が 134% 高い |
| 家賃 (ファミリー向け) | $974 (全国平均) | $2,723 (平均) | 米国が約2.8倍 |
| 光熱費 (電気・ガス・水) | $198 (¥2.9万) | $250 〜 $400+ | 日本が 20~50% 安い |
| インターネット (1Gbps) | $37.00 | $65.00 | 日本が 43% 安い |
※家賃はエリアにより変動幅大。米国光熱費は空調使用量に大きく依存。
📱 交通・テクノロジー・娯楽
| 品目 | 日本 (ドル換算) | 米国 (ドル) | 比較 |
|---|---|---|---|
| iPhone 16 (標準) | $877 (税込) | $879 (税込推定) | ほぼ同等 |
| Netflix (スタンダード) | $10.08 | $15.49 | 日本が 35% 安い |
| 地下鉄 (都心移動) | $1.20 〜 $2.20 | $2.90 (一律) | 短距離は日本が圧倒的に安い |
| ガソリン (1L) | $1.14 (¥173) | $0.85 | 日本が 34% 高い |
| 映画チケット | $13.00 | $16.00 | 日本がやや安い |
🏥 医療・教育 (社会コスト)
| 項目 | 日本 | 米国 | 構造的差異 |
|---|---|---|---|
| 医療費支出 (年/人) | $5,640 | $13,432 | 米国は日本の2.3倍 |
| 医療費自己負担 | 原則3割 (上限あり) | 複雑 (高額請求リスク有) | 制度の安定感は日本 |
| 大学授業料 (国立/州立) | ~$3,600 (年) | ~$27,000 (年/州外) | 米国は日本の7.5倍 |
最後に・・・
近年のおコメの問題で、日本の方がおコメは高い物の、それ以外を考えるとアメリカの物価は日本よりもはるかに高くなっています。その分基本給与などの水準も違うわけですが、どちらも一長一短。
住めば都となるか、慣れた場所で生きて行くのが良いか、物価の問題はそれらを決める一つの要素になります。


