記事の監修

【監修:三栗 幹】
ブランド買取・鑑定士として活動してる三栗と申します。
この業界に入り早15年、これまでに査定したお品物は5万点を超えました。40代を迎え、単に「モノの値段」を付けるだけでなく、お客様がそのお品物と過ごした「時間や愛着」にも寄り添う査定を心がけいます。
【専門分野・強み】
- ハイブランド時計(ロレックス、オメガ等)の真贋・評価
- ヴィンテージバッグの価値発掘
※本記事は監修人とウリトク編集部の編集によって作成されています。
「昔買ったポーターのバッグ、クローゼットに入れっぱなしだな…」
「内側がボロボロになってきたけど、捨てるのはもったいないし…」
もしそんなバッグがお手元にあるなら、絶対に捨てないでください。
実は今、吉田カバン(PORTER)の中古市場がかつてないほど熱い状況にあります。その背景には、昨今の「新品価格の値上げ(インフレ)」があります。新品が高すぎて手が出ない層が、質の良い中古品を求めて殺到しているため、昔のモデルでも驚くような価値がつくことがあるのです。
今回は、なぜ高く売れるのか、そして「どこに売れば損をしないのか」について、実際の市場データをもとに分かりやすく解説します。
実はそのバッグ、お宝かもしれません
一般的なバッグは買うとすぐに価値が下がりますが、ポーターの一部モデルは例外です。特に以下のタイプをお持ちの方は要チェックです。
1. 伝説の「HEAD PORTER」と廃盤モデル
2019年に終了した原宿発のライン「HEAD PORTER」は、もう新品では手に入らないため価格が高騰しています。また、通常のポーターでも「廃盤」になったシリーズ(例:PORTER THINGSなど)は、定価以上の3万円〜4万円台で取引されるケースがあります。
2. TANKER(タンカー)の「旧モデル」
大定番のタンカーシリーズですが、実は2019年や2021年などに仕様変更が行われています。コレクターの中には「昔の金具の質感がいい」「旧ロゴが好き」という人が多く、古いモデルでも状態が良ければ1万円〜2万円近い価格がつくことがあります。
3. 有名ブランドとの「コラボモデル」
アディダス、サカイ(Sacai)、ティンバーランドなどとのコラボ商品は、世界中にコレクターがいます。市場データを見ると、通常のバッグが数千円なのに対し、コラボ品は平均して1万7000円以上で取引されることも珍しくありません。
🚨【要注意】「Porter Classic」は別格です!
もしタグに「Porter Classic(ポータークラシック)」と書いてあったら、それはさらに高額なアイテムです。特に「刺し子(Sashiko)」や「剣道(Kendo)」という生地を使ったジャケットやバッグは、中古でも8万円〜15万円以上で取引される超高額アイテム。絶対に適当なリサイクルショップで売ってはいけません。
「近所のリサイクルショップ」vs「専門店」
売値はこれだけ違う!
「面倒だから近くの古着屋でいいや」と思っていませんか?実は、売る場所によって査定額に数倍の開きが出ることがあります。
| お店のタイプ | 査定の特徴 | こんな人向け |
|---|---|---|
| 総合リサイクルショップ | 「カバン」として一律査定されがち。ブランド価値より「重さ」や「見た目の綺麗さ」が重視されるため、レア物でも数百円〜千円程度になることが多いです。 | とにかく早く処分したい人 ノーブランド品も混ぜたい人 |
| ブランド・宅配専門店 | 「モデル名」「型番」で査定します。「これは廃盤のレア物だ」と気づいてくれるため、市場価値に見合った5,000円〜数万円の値段がつきます。 | 少しでも高く売りたい人 価値のわかる人に譲りたい人 |
どこに売るのが正解?おすすめ買取業者リスト
吉田カバンの価値をしっかり分かってくれる業者を選びましょう。特徴別に厳選しました。
A. まとめて片付けたい&スニーカーも売りたいなら
NIKEやG-SHOCKなどのストリート系アイテムに強い業者です。ポーターはスニーカー好きにもファンが多いので、バッグだけでなく靴や時計と「まとめて売る」と査定額アップが期待できます。500万人以上が利用している安心感も魅力です。
B. 内側がボロボロでもOK!透明性重視なら
「ロックが壊れている」「使用感がある」といった状態でも、3,000円〜4,000円前後で買い取ってくれる実績があります。ウェブサイトで過去の買取価格を細かく公開しているので、「自分のバッグがいくらくらいになりそうか」を事前にチェックできるのが嬉しいポイントです。
C. 廃盤モデルや「ポータークラシック」を売るなら
専門知識が豊富な査定員が在籍しており、廃盤になった「HEAD PORTER」や高額な「Porter Classic」の価値をしっかり見抜いてくれます。古いモデルでも「ヴィンテージ」として評価してくれるため、こだわりのコレクションを売るのにおすすめです。
D. 付属品や知識を大切にしてほしいなら
ブランドの歴史的背景を大切にしているショップです。「タグがある」「保存袋がある」といった細かいポイントをしっかりとプラス査定に反映してくれます。
売る前に確認!査定額が変わる「注意点」
最後に、少しでも高く売るために、発送前にチェックしておきたいポイントをお伝えします。
⚠️ 内側のベタつき・剥がれはどうする?
ポーター(特にタンカーシリーズ)の宿命とも言えるのが、内側のオレンジ色のビニールが剥がれたりベタついたりする現象(加水分解)です。
「これじゃ売れない」と捨ててはいけません。減額対象にはなりますが、外見が綺麗であれば買い取ってくれる業者は多いです。ただし、自分で無理に剥がしたり、洗濯機で洗うのはNGです。かえって状態を悪化させ、査定額が0円になるリスクがあります。そのままの状態で査定に出しましょう。
⚠️ マグライトの電池をチェック!
「HEAT」シリーズなどに付いているマグライト。長く使っていないと、中の電池が液漏れして固着してしまうことがあります。「マグライトが点くかどうか」は査定の大きな分かれ目です。もし点かない場合は電池を交換し、発送時は念のため電池を抜いておくと安心です。
⚠️ 付属品を探そう
ショルダーストラップ、ギャランティカード、オレンジ色の保存袋。これらが揃っているだけで、査定額が数千円変わることもあります。クローゼットの奥を探してから査定に出しましょう。
まとめ
吉田カバンは、ただの実用品ではなく、長く愛される価値ある資産です。
このように使い分けるのが賢い売却のコツです。ぜひ、あなたの大切なバッグを次の持ち主へと繋いでみてください。

