【レゴ買取ガイド】そのブロック、捨てないで！高く売るコツとおすすめの専門業者。

そのレゴ、捨てないでください。

お子様が成長されて遊ばなくなったレゴ、あるいはご自身がかつて情熱を注いで集めた大切なコレクション。それらがクローゼットの奥で、ただ「場所を取る不用品」になってはいないでしょうか。

しかし、そのブロックは単なるプラスチックのおもちゃではなく、今や世界中のコレクターが探し求める「資産」となっているかもしれません。

いざ売却を考えた時、「どこに」「どのように」売ればよいのか、多くの疑問が浮かびます。近所のリサイクルショップに持ち込むべきか？ 専門の買取業者がいるのか？ 「バラバラ」の状態でも本当に価値がつくのか？

この記事では、これらの疑問にお答えすべく、リサイクル業者やおもちゃの専門業者の比較から、高額査定を引き出すための具体的な「コツ」まで、コラム形式で分かりやすく解説していきます。

価値が決まる瞬間 ― 高く取引されるレゴとは？

まず、「高く取引される商品は？」という疑問に焦点を当てます。レゴの価値は、単純な「新しさ」だけでは決まりません。コレクターが何を求めているのかを知ることが、高額査定への第一歩です。

最高の状態：「新品未開封」の圧倒的価値

買取市場において、最も高い評価を受けるのは、当然ながら「新品未開封」のセットです。

ただし、注意点があります。「未開封」であれば何でも良いわけではありません。ある専門業者の規定では、たとえ未開封であっても「箱に傷み」がある場合、査定額がある程度低下する可能性があるとされています。これは、レゴの価値が「中身のブロック」だけでなく、「パッケージ（箱）」を含めた収集品（コレクティブル）として評価されていることを示しています。特に高額なセットほど、箱の角の潰れや擦れが減額対象になりやすいと考えられます。

高額査定の王道：「スター・ウォーズ」と「大型セット」

シリーズとして最も安定して高額査定が期待できるのは、「スター・ウォーズ」シリーズです。特に「アルティメット・コレクター・シリーズ（UCS）」と呼ばれる、数千ピースで構成される大人向けの大型モデルは、コレクターズアイテムとして非常に高い人気を誇ります。

高額買取実績の例：

• レゴ スター・ウォーズ 10143 デス・スター
• レゴ スター・ウォーズ 75021 リパブリック・ガンシップ
• レゴ スター・ウォーズ 10174 インペリアル AT-ST

スター・ウォーズ以外では、「クリエイター」シリーズの大型建物（モジュラービルディングと呼ばれる街並みを作るセット）や、大型の遊園地セットなどが非常に高額で取引されています。

高額買取相場の例：

• 10196 メリーゴーランド
• 10185 グリーンクローサー
• 10224 タウンホール

これらの高額商品は、もはや子供のおもちゃではなく、「AFOLs (Adult Fans of Lego＝大人のレゴファン)」向けの精巧なディスプレイモデルです。生産が終了（廃盤）になると、市場価格が急激に高騰する傾向が顕著です。

コレクターが探す「隠れたお宝」

高額商品はスター・ウォーズや現行の大型セットだけではありません。コレクターの心をつかむのは「希少性」と「ノスタルジー」です。

• 希少性（Rarity）:
  • レゴ クリエイター 10181 エッフェル塔 のような、過去の超大型モデル。
  • 企業とのコラボレーション品（例：過去のシェルとフェラーリのコラボモデル）。
• 郷愁（Nostalgia）:
  • 1990年代の「お城シリーズ」（例：6090 ロイヤルキング城）。
  • 1990年代の「南海の勇者（パイレーツ）シリーズ」（例：6274 シーフォーク号, 6276 サブレとりで）。

古いセットが買取リストに掲載されているという事実は重要です。これは、単に「古いから価値がない」のではなく、「ヴィンテージ品」として適正な価格がつくことを意味します。当時子供だった世代が、今や経済力のある大人になり、子供時代の憧れだったセットを探しているためです。

主役はブロックだけじゃない：「ミニフィギュア」の価値

見落とされがちですが、レゴの「ミニフィギュア（通称フィグ）」は、それ自体が独立した収集カテゴリであり、非常に高い価値を持つことがあります。

ある買取実績では、ミニフィギュア約250体以上のまとめ売りが評価された例があります。

専門業者の中には、「ミニフィグ1体からでも買取」や、「フィグ（人形）も個別で分けていただくと別途査定」と、明確にフィグを優遇しているところがあります。

これは、最も重要な「コツ」の一つです。もしミニフィギュアを「バラレゴ（後述）」のブロックと一緒に混ぜて売ってしまうと、重さ（kg）でしか評価されません。250体のフィグの重さは、おそらく1kgにも満たないでしょう。

仮に「1体ずつ」といった単価で計算すると、ミニフィギュアの総額は非常に高額になる可能性があります。しかし、もしこれらをバラレゴとして重さで売ると、その価値は著しく低くなってしまう可能性があります。

したがって、ミニフィギュアをブロックから分離して査定に出すことは、買取額を数十倍に高める可能性のある、最も簡単で効果的な作業です。

どこで売るのが正解？ レゴ「専門」買取業者の世界

「専門業者はいるのか？」という疑問にお答えします。結論から言うと、レゴの価値を正当に評価できる「専門業者」は存在し、その多くが宅配買取などで全国に対応しています。

なぜ「専門店」を選ぶべきなのか？

専門業者は、単純におもちゃという括りで査定を行わず、流通相場、市場価値に基づいて鑑定してくれます。
また専門店を選ぶ最大の理由は、「中古のセット」と「バラレゴ」を明確に区別できる点にあります。
通常のリサイクルショップですと、有象無象の１アイテムとしてまとめて買取判定される場合もあります。

おもちゃ買取専門店・トイズキング

トイズキングは、レゴを含むホビー全般を幅広く扱う大手の買取業者です。

メディア系リサイクル・ブックオフ

ブックオフは古本、ゲームのイメージは強いですが、おもちゃの買取も行っています。お店によって査定の品質は違いますので、事前に、その店舗のレビューをチェックして行きましょう。

ブランドメイン買取大吉

買取大吉はゲーム、おもちゃの買取も行っています。こちらも店頭によって、査定内容や買える物が異なる可能性があります。

査定額を劇的に変える「3つ」のポイント

最後に、「注意点」のご要望に基づき、査定額を最大化するための具体的な行動をまとめます。

ポイント1：準備編 ― 「セット」か「バラ」か、運命の分岐点

買取額が最も高くなるのは「中古セット（完品）」です。

査定アップのコツは、「シリーズごとに分けておく」、「ブロックをすべて揃えておく」、「付属品やパーツを揃えておく」ことです。

では、組み立てておくべきでしょうか？ ある業者は「完成させてから査定に出すと良い」としています。しかし、別の業者は「組み立てたままの発送もOK」だが、「輸送中に他のレゴのパーツと混ざるとバラレゴ扱い」になるとしています。

推奨される行動ステップ：

1. もし100%パーツが揃っている自信があるなら:
   最も良いのは、分解して、説明書と一緒にセットごとにジッパー付きの袋に分けることです。これが最強の状態です。時間がない場合は、崩れないよう厳重に梱包して完成品として送ります。
2. もしパーツが揃っているか不明なら:
   無理に組み立てず、「バラレゴ」として売る覚悟を決めます。中途半端に組まれていても、パーツが欠品していれば「バラレゴ」扱いで減額されます。
3. 清掃:
   どちらの場合も、商品をきれいな状態に保つことが重要です。ホコリを払い、ひどい汚れは水洗いも有効です（ただし乾燥は徹底してください）。

ポイント2：バラレゴ編 ― 「フィグ」と「ゴミ」を仕分けろ

バラレゴとして売る場合でも、査定額を上げる「ひと手間」があります。

• 最重要：ミニフィギュアは必ず抜き出す
  前述の通り、これはkg単価より圧倒的に高価値です。フィグ単体で別途査定している業者もあります。
• 重要：レゴ以外のものを取り除く
  以下のものは、買取対象外となるか、査定額を下げる要因になります。
  • レゴデュプロ (大きいブロック): 多くの専門店がバラレゴの対象外としています。一部業者は、デュプロのバラ買取を「中止」しています。
  • 互換品 (他社製ブロック): 買取不可です。
  • その他のおもちゃやゴミ: これらが混入していると、業者の仕分けの手間が増えるため、査定が下がります。

4.3. ポイント3：業者選定編 ― 「送料」と「手数料」の罠

最後に、業者選びの注意点です。

• 送料の最低重量を確認する
  第2章の表で見た通り、バラレゴの送料無料条件は業者によって異なります（3kg, 5kg, 6kg）。ご自身のバラレゴの重さを測り、送料無料になる業者を選ばないと、せっかくの査定額が送料で相殺されてしまいます。
• 隠れた手数料を確認する
  ほとんどの優良業者は手数料無料を謳っています。しかし、中には「買取明細の発行に手数料がかかる」といった、特定の条件で手数料が発生する業者も存在します。
• 付属品の価値を伝える
  箱や説明書が揃っていると査定額がアップする傾向があります。たとえ中古のセット品であっても、付属品の有無は、LINE査定などを利用して事前にしっかり伝えましょう。

あなたのレゴを、次の世代へ

レゴブロックの売却は、単なる「不用品処分」ではありません。あなたが大切にしてきたコレクション、あるいは子供の成長の証を、次の世代のファンへと繋ぐ「価値のバトンタッチ」です。

今回明らかになったポイントを、最後の行動指針としてまとめます。

1. まず「仕分け」をします。
   • 【お宝】 (A): 未開封セット、スター・ウォーズや大型セット、90年代の古いセット。
   • 【準お宝】 (B): 箱や説明書が揃っている、組み立て済みの中古セット。
   • 【フィグ】 (C): ミニフィギュア。
   • 【バラ】 (D): セットが混ざり、パーツが不揃いなブロック。
   • 【対象外】 (E): デュプロ、互換品、その他のゴミ。
2. 売り先を選びます。
   • (A) と (B) をお持ちの場合:
     「専門店」に相見積もりを取ります。LINE査定が便利です。絶対にリサイクルショップに持ち込んではいけません。
   • (C) をお持ちの場合:
     (A)(B)と一緒に売るか、一部フィグ単体で評価してくれる業者を選びます。
   • (D) のみの場合:
     まず重さを測り、送料無料の最低重量（3kg～6kg）をクリアできる業者を選びます。その際、kg単価を比較します。
   • (E) は:
     仕分けの段階で処分します。

眠っていたレゴブロックが、少しの手間をかけるだけで、驚くような価値に変わるかもしれません。このガイドが、皆様の素晴らしいコレクションを、最良の形で次の場所へ送り出すための一助となれば幸いです。