
バイクを選ぶとしたら、どれがいいんだろう・・?
そのワクワクするような、でもちょっと悩ましい問い。 カタログやWebサイトを眺めれば、 目移りするほど魅力的なマシンが並んでいます。 「あのモデルで風を切って走れたら…」 そんな想像を膨らませているかもしれませんね。
でも、いざ「自分だけの一台」を選ぶとなると、 デザイン、性能、予算、そして自分の使い方…。 考えることが多すぎて、迷ってしまうのも無理はありません。
2025年バイク市場の最新潮流
2025年のバイク市場へようこそ。この世界では、単なる「速さ」や「新しさ」だけでは語れない、実に多様な価値観が美しく花開いています。かつてのようにサーキットでの性能を追い求めるだけでなく、自分のライフスタイルに寄り添い、日常を豊かに彩ってくれる「相棒」を求めるライダーが確実に増えています。
このコラムでは、皆様が新しい相棒を探す旅の、確かなコンパスとなるような情報をお届けします。
まず、2025年の市場を動かす大きな流れとして、3つのキーワードが浮かび上がります。




ネオクラシック: 伝統的で美しいスタイルに、現代の信頼できる技術を融合させたカテゴリーです。性能競争とは一線を画し、「バイクに乗る喜び」そのものを深く味わわせてくれます。市場を席巻したホンダ「GB350」や、インドの老舗ブランドが放つロイヤルエンフィールド「Hunter 350」が、この人気を牽引しています。


これらのトレンドが示すのは、現代のライダーがバイクに対し、「性能」以上に、週末のキャンプ(アドベンチャー)、カフェ巡り(ネオクラシック)、タフな街乗り(スクランブラー)といった、自身のライフスタイルをどう豊かにしてくれるかという「体験価値」を強く求めている姿です。
一方で、私たちの生活に密着した実用的なセグメントも非常に堅調です。スズキ「アヴェニス125」や「バーグマンストリート125EX」といった125ccクラス(原付二種)も、2025年モデルとして新色が続々と発表されており、市場の基盤がいかに強固であるかを示しています。
さらに、電動化の静かな波も着実に進んでいます。ヤマハ「E-Vino」やカワサキ「Ninja e-1」といったモデルが、日本バイクオブザイヤーの電動部門で賞を獲得するなど、ガソリン車とは異なる新しい選択肢としての地位を確立しつつあります。
このように多様化し、深化する市場の中で、本稿ではご依頼いただいた4つの切り口(価格、評価、バランス、注意点)から、2025年を象徴するモデルたちを深掘りしていきます。
憧れをその手に。「価格」で選ぶ、最高峰のフラッグシップモデル
このセクションでご紹介するのは、単に「値段が高い」というだけでは括れない、特別なバイクたちです。それは各メーカーが威信をかけ、持てる技術と哲学のすべてを注ぎ込んだ「夢の結晶」とも言えるモデルです。
カテゴリ1: 究極のラグジュアリー・ツアラー
長距離を、誰よりも快適に、そして優雅に走破するための最高級ツアラーです。
- ホンダ「Gold Wing Tour」50周年記念モデルバイク界の「キング」とも称されるゴールドウイング。その誕生50周年を記念した特別モデルは、メーカー希望小売価格385万円という、まさにフラッグシップにふさわしい価格設定です。その心臓部である水冷4ストロークSOHC4バルブ水平対向6気筒エンジンがもたらす、シルクのように滑らかでトルクフルな走りは、他の何物にも代えがたい唯一無二の体験を提供します。ファーストクラスのような快適性を備えたこのモデルは、まさに「走る」という行為そのものを芸術の域に高めています。
ただし、このモデルはその価値をさらに高める要素として、「受注期間限定モデル」であったことが挙げられます。2025年現在、すでにその受注期間は終了しており、「手に入れたくても(正規では)もう手に入らない」という希少性が、所有する喜びをさらに際立たせています。 - ハーレーダビッドソン「CVO Road Glide RR」アメリカンラグジュアリーの頂点に君臨するのが、CVO(カスタム・ビークル・オペレーションズ)のモデルです。心臓部には、ハーレーダビッドソンの堅牢なミルウォーキーエイト121ci(1982cc)Vツインエンジンが搭載され、大地を蹴るような圧倒的なトルクとシームレスな加速を実現します。高性能なブレンボ製ブレーキシステムも備え、その巨体を感じさせないコントロール性を誇ります。これはもはやバイクというよりも、北米大陸の広大さを象徴する「走る芸術品」と言えるでしょう。
カテゴリ2: サーキット直系のテクノロジー
公道を走ることを許された、究極のレーシングマシンたちです。
- ヤマハ「YZF-R1M ABS」ヤマハのMotoGP(ロードレース世界選手権)マシンの遺伝子を、最も色濃く受け継ぐフラッグシップ・スーパースポーツです。2025年モデルは、カーボン製のカウルや最先端のオーリンズ製電子制御サスペンションに加え、イタリア・ブレンボ社製の高性能ブレーキキャリパー「Stylema(R)」などを採用し、空力特性とコーナリング性能をさらに別次元へと進化させています。
ベースモデルの「YZF-R1 ABS」が253万円であるのに対し、R1Mはさらに高価になりますが、その価格は「公道を走れるファクトリーマシン」を手に入れるための対価です。このモデルもまた、「ヤマハモーターサイクル エクスクルーシブモデル」として、YSPおよびアドバンスディーラーといった限られた取扱店でのみ販売されます。 - ドゥカティ「パニガーレ V4 R」 / BMW「M 1000 RR」イタリアの情熱が凝縮されたドゥカティ「パニガーレ V4 R」は、MotoGP直系のテクノロジーが惜しみなく投入されたモデルです。998ccの「デスモセディチ・ストラダーレR」エンジンは、まさにレースそのもの。中古市場でも400万円台後半から500万円近い価格がつくことからも、その新車価格の高さと価値がうかがえます。
同様に、BMWの四輪レース部門で知られる「M」の名を初めて冠した二輪モデル「M 1000 RR」も、中古市場での支払総額が440万円から516万円超となっており、ドイツの技術の粋を集めた、一切の妥協なきパフォーマンスマシンであることがわかります。
これらのフラッグシップモデルに共通するのは、その価格が単なる性能(スペック)への対価ではない、ということです。「Gold Wing 50th」の受注期間限定や、「YZF-R1M」の取扱店限定といった販売戦略は、メーカー側が意図的に「希少性」をコントロールし、そのブランドの「哲学」を体現する象徴として、これらのモデルを位置づけていることを示しています。購入者は、その「哲学」を所有し、「希少性」を享受するために対価を支払っているのです。
オーナーが語る「真実」。「評価」が高い、満足度重視のモデル
価格やカタログスペックだけでは決して測ることができない、購入後の「満足度」。ここでは、専門家や実際のオーナー様から「本当に買ってよかった」という真実の声が寄せられている、2025年も引き続き注目すべきモデルたちをご紹介します。
カテゴリ1: 「個性」に惚れ込む。唯一無二の魅力
これらのモデルは、すべての人に勧められる「優等生」ではありません。しかし、その弱点を補って余りある、強烈な「個性」でオーナーを魅了し続けています。
- ホンダ「GB350」近年のネオクラシックブームを牽引する立役者です。オーナー満足度は非常に高く、Webikeなどのレビューサイトでは特に「ルックス」と「燃費」で5点満点中4.7点以上という驚異的な評価を得ています。
最大の魅力は、空冷単気筒エンジンがもたらす、トコトコという独特の「鼓動感」。しかし、その評価は「万能」だからではありません。オーナーや専門家は「80キロ以上の高速走行には向かない」「風に弱い」という弱点を明確に指摘しています。にもかかわらず評価が高いのは、この「弱点」が「そもそも高速で飛ばすバイクではない」という明確な個性としてライダーに受け入れられ、深く愛されているからです。 - ヤマハ「YZF-R25」250ccスポーツバイクの定番中の定番モデル。2025年モデルではデザインが一新され、さらに精悍さを増しました。オーナー評価では、何よりもまず「ルックス」が絶賛されています。また、峠道での「ヒラヒラと寝かせられる」軽快な走りや、高回転までエンジンを「分回して楽しめる」気持ちよさが、ライバルのNinja 400やZX-25Rと比較しても独自の魅力として評価されています。
その一方で、オーナーからは「積載性が皆無」という、実用面での大きな欠点がはっきりと指摘されています。ETC車載器を積んだら、あとは書類くらいしか入らない、と。これもGB350と同様で、実用性を犠牲にしてでも手に入れたい「レーシーな見た目」と「走りの楽しさ」という魅力が弱点を上回っている、典型的な例です。
カテゴリ2: 「万能性」に感謝する。実用的な相棒
対照的に、こちらは明確な弱点が少なく、あらゆるシーンでライダーをサポートしてくれる「万能性」が高く評価されているモデルです。
- ホンダ「NX400」2024年に登場した新世代のクロスオーバーモデル。前身の400XやCB400SBなどからの乗り換えオーナーからは、「低回転から高回転までスムーズに回るトルクフルな走り」が高く評価されています。特に「風防のおかげで新東名の120キロ区間もストレスなし」という高い防風性能は、長距離ツーリングでの疲労を大きく軽減してくれます。オーナーレビューでは「走り」「ルックス」「燃費」すべてで高い満足度を示しており、日常の足から非日常の冒険まで、一台でこなす「万能性」が評価の核心です。
- ホンダ「NC750X」このバイクの評価は「圧倒的な実用性」の一言に尽きます。特に、クラッチ操作不要で快適な「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」と、通常は燃料タンクがある場所に設けられたフルフェイスヘルメットも収納可能な大容量ラゲッジスペースは、他の大型バイクには絶対にない個性であり、最大の美点です。100キロ巡行でも振動が少なく、ツアラーとしての基本性能も極めて高いことから、ベテランライダーが「増車するならこれ」と指名するほど、その使い勝手の良さが際立っています。
これらの「高評価」モデルを分析すると、現代の満足度は二極化していることがわかります。(A) GB350やYZF-R25のように、弱点を「個性」として愛せるほどの特化した魅力を持つモデル。 (B) NX400やNC750Xのように、弱点がなく実用的な万能性を持つモデル。ご自身がどちらのタイプを求めているのかを自問自答することが、失敗しないバイク選びの鍵となりそうです。
賢い選択。「総合バランス」に優れた、日常の相棒
「価格」「性能」「維持費」「使い勝手」。どれか一つが突出しているのではなく、そのすべてがハイレベルで調和している。そんな「賢者の選択」とも言える、総合バランスに優れたモデルたちをご紹介します。
カテゴリ1: 新興勢力とベテラン(350cc〜650cc)
- ロイヤルエンフィールド「Hunter 350」インドの老舗ブランドが放つ、2025年の台風の目とも言える一台です。2025年モデルは8月1日から新型の受注が開始されました。最大の魅力は、クラシカルで洗練されたルックスと、新車で59万9500円からという、国産400ccクラスと比較しても圧倒的なコストパフォーマンスです。ホンダGB350と同じ空冷349ccのエンジンを搭載し、街乗りに十分な性能も確保。「雰囲気」「価格」「性能」の3要素が、見事なバランスでパッケージングされています。
- ホンダ「CL500」人気のスクランブラースタイルで、2025年モデルではシート内部の素材が変更され、足つき性が向上しました。扱いやすく信頼性の高い水冷2気筒エンジンと、街中でもアウトドアでも映えるデザイン。そして、大型バイクとしての所有感を満たしつつ、価格も現実的な範囲に抑えられています。日常と非日常をシームレスにつなぐ、そのバランス感覚が光ります。
- スズキ「Vストローム 650」アドベンチャーカテゴリーにおける「良心の塊」のようなバイクです。2025年モデルは99万円と、電子制御や充実した装備を持つ大型アドベンチャーとしては、非常に戦略的な価格設定が魅力です。熟成の域に達した水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒エンジンは信頼性が抜群で、パワフルかつ従順。長距離ツーリングの快適性、価格、信頼性という3つのバランスが極めて高いレベルでまとまっており、バイクを知り尽くしたベテランにこそ選ばれる「通」な一台です。
カテゴリ2: 維持費と楽しさの両立(125cc)
- スズキ「GSX-R125」「GSX-R」というスズキの誇るスーパースポーツの名を冠した、原付二種のフルカウルスポーツです。45万3200円という価格で、このクラスでは贅沢なDOHC4バルブ水冷単気筒エンジンを搭載し、スポーツ走行の「楽しさ」を存分に味わえます。
それでいて、車両重量は137kgと非常に軽量。シート高も785mmと足つきも良好です。そして何より、1000kmの実走テストで叩き出された平均燃費41.5km/Lという驚異的な経済性を両立しています。「スポーツバイクの楽しさと、原付二種の経済性」。一見矛盾するこの二つの願いを完璧に叶えてくれる、究極のバランスモデルと言えるでしょう。
「総合バランス」の定義も、市場のグローバル化によって変化しています。かつては高性能で壊れない日本車がその代名詞でしたが、現在は(A) Hunter 350のような新興勢力が提示する「価格と雰囲気のバランス」と、(B) Vストローム 650やGSX-R125のような日本メーカーが得意とする「性能と信頼性・経済性のバランス」が、同じ市場で競い合っています。どちらの「バランス」を重視するかが、賢い選択の分かれ道です。
【コラム】2025年 注目モデル・スペック比較早見表
本文でご紹介したモデルのうち、特に皆様が比較検討されることが多い車種のスペックを一覧にまとめました。コラムで触れた「雰囲気」や「乗り味」といった情緒的な魅力と、ご自身の体格やご予算といった「現実的な数値」を照らし合わせる際の参考にしてください。
| モデル名 | メーカー | カテゴリ | メーカー希望小売価格(税込) | 総排気量 | シート高 | 車両重量 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Hunter 350 | ロイヤルエンフィールド | ネオクラシック | 59万9500円~ | 349cc | 790mm | 181kg |
| GSX-R125 ABS | スズキ | スポーツ | 45万3200円 | 124cc | 785mm | 137kg |
| Tricity 300 | ヤマハ | LMW (3輪) | 104万5000円 | 292cc | 795mm | 237kg |
| CRF250RALLY | ホンダ | オフロード | 79万2000円 | 249cc | 830mm | 153kg |
| NX400 | ホンダ | アドベンチャー | 96万2000円~ | 398cc | 835mm | 190kg |
| V-Strom 650 ABS | スズキ | アドベンチャー | 99万円 | 645cc | 835mm | 212kg |
| KLX230 S | カワサキ | オフロード | 61万6000円 | 232cc | 845mm | 133kg |
この表を見ると、例えば「アドベンチャー」に乗りたい場合、NX400と Vストローム 650 は、どちらもシート高が835mmであることがわかります。これは、購入を決める前に必ず実車で足つきを確認すべき、という具体的な指標になります。また、価格も96万円台と99万円と近いため、「400ccの最新型」か「650ccの熟成型」か、という明確な比較軸が生まれます。
一方で、オフロードモデルのKLX230 Sは、車両重量が133kgと圧倒的に軽いこともわかります。このように、コラム本文の「魅力」を補完し、皆様の「現実的な比較検討」を助けるのが、この一覧表の役割です。
2025年、バイク選びの「注意点」
素晴らしいバイクライフをスタートさせるために、購入を決める前に知っておきたい、現実的な「注意点」を4つのポイントにまとめます。
注意点1: 人気モデルの「愛すべき弱点」を知る
「高評価」のセクションでも触れましたが、評価が高いバイクが「完璧」なバイクとは限りません。ご自身の使い方と、バイクの特性がミスマッチしないか、冷静に確認することが最も重要です。
- 例1: ホンダ「GB350」「鼓動感が最高」という評価の裏には、「高速道路は苦手」という特性があります。ツーリングの移動が高速道路メインだという方には、「80キロ以上は辛い」というレビューは、購入を再考すべき重い事実となります。
- 例2: ヤマハ「YZF-R25」「ルックスが最高」という評価の裏には、「積載性が皆無」という現実があります。日常の買い物や、雨具を積んでの通勤・通学で使いたい場合、これは致命的な欠点になる可能性があります。シートバッグの導入などが必須です。
- 例3: アドベンチャーモデル「どこへでも行ける」という魅力の裏には、「大柄な車体」が伴います。「NX400」や「Vストローム650」は、どちらもシート高が835mmと高めです。スペック上の数値だけでなく、必ず実車にまたがり、ご自身の体格で安全に車重(Vストロームは212kg)を支えられるか、取り回しは可能かを確認しましょう。
注意点2: 納期の最新事情。「即納」は当たり前ではない
数年前に世界を悩ませた半導体不足のピークは過ぎました。しかし、2025年秋時点でも、生産体制と需要のバランスによっては「半年待ち」と感じられる状況は残っています。
バイク販売店のウェブサイトで「即納」「在庫多数」といった言葉が目立つことにお気づきでしょうか。これは裏返せば、すべてのバイクが即納ではないことの証左です。「待たずに乗れる」ことが、わざわざアピールすべき「大きなメリット」となっているのです。
「春のツーリングシーズンに乗り出したい」といった具体的な時期が決まっている方は、欲しいモデルの納期を販売店に確認するなど、早め早めの行動が肝心です。
注意点3: 購入の「タイミング」。秋は「2026年モデル」の影
バイク業界の慣例として、秋(10月~11月)になると、翌年のモデル、すなわち「2026年モデル」が発表され始めます。
実際に、2025年10月から11月にかけて、カワサキは「Z250」「Z400」「Ninja400」の2026年モデル(新色・新グラフィック)を発表し、11月1日から発売するとしています。
もし皆様が2025年の秋に「2025年モデル」の新車購入を検討している場合、契約した直後、あるいは納車されてすぐに新型(2026年モデル)が発表される可能性がゼロではありません。
これを「モデル末期」と捉え、あえて在庫車を狙って値引き交渉の材料にするか、あるいは「最新型」にこだわるなら翌年の春先まで待つか、ご自身の価値観に合わせた戦略的な判断が求められます。
注意点4: 「限定モデル」の特殊な販売方法
「価格」のセクションで触れたフラッグシップモデルたちは、その買い方自体が特殊であるケースがほとんどです。
- ホンダ「Gold Wing Tour 50th ANNIVERSARY」は「受注期間限定モデル」でした。この期間を逃すと、もう新車では買えません。
- ヤマハ「YZF-R1M」は「YSPおよびアドバンスディーラーのみで販売」されています。つまり、近所のバイクショップでは買えない可能性がある、ということです。
憧れのバイクがある場合、まず「いつ、どこで買えるのか」という販売方法そのものをリサーチすることが、夢への第一歩となります。
あなたにとっての「最高の一台」を見つけるために
2025年のバイク市場を、価格、評価、バランス、そして注意点という4つの切り口で巡ってきました。
「YZF-R1M」や「Gold Wing」のような最高峰モデルは、私たちに「いつかは」という夢と目標を与えてくれます。 「GB350」や「YZF-R25」のように、愛すべき弱点(=個性)を持つバイクが、オーナーから熱烈に支持されているという事実は、バイクが単なる道具ではないことを教えてくれます。 そして、「Hunter 350」や「Vストローム 650」のような、日々の相棒として最適な、賢明でバランスの取れた選択肢も豊富に揃っています。
スペックや他人の評価も、もちろん重要です。しかし、このコラムで様々な側面からバイクを見つめてきた今、最後にお伝えしたいのは、やはり「ご自身の心がときめくか」どうか、ということです。
ご自身のライフスタイルを想像し、その隣にいるバイクはどれか。エンジン音を想像し、胸が高鳴るのはどのモデルか。
このコラムが、皆様のガレージに「最高の一台」を迎えるための一助となれば、これほどうれしいことはありません。
2025年も、素晴らしいバイクライフをお送りください。

