こんにちは、買取業者比較サイト「ウリトク」編集部です。
2025年、私たちの生活を取り巻く家電市場は大きな変化を迎えています。電気代の変化や新しい制度の影響で、実は今、「家電の売り時」や「価値の決まり方」がこれまでとはまったく違ったものになっていることをご存知でしょうか?
この記事では、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電からデジタル家電まで、どうすれば少しでも高く売れるのか、そしてどうすれば安全に手放せるのかを、最新の情報を元にわかりやすく解説します。
2025年の家電市場で何が起きているのか
家電の買取価格は、これまで「製造から何年経ったか」で決まるのが一般的でした。しかし2025年の今、それ以上に重要視されているのが「省エネ性能」です。
電気代の高騰と「省エネ」の価値
最近、電気代が高くなったと感じている方も多いのではないでしょうか。実は中古市場でも、古い家電は「電気代がかかる」という理由で敬遠されやすくなっています。
逆に言えば、省エネ性能が高い比較的新しいモデルは、中古であっても「電気代を節約できる」という大きなメリットがあるため、高く買い取ってもらえる可能性が非常に高くなっています。
東京ゼロエミポイントなどの制度変更
また、東京都の東京ゼロエミポイントのような補助金制度の変更も市場に影響を与えています。買い替え促進キャンペーンなどで新品が売れる時期は、中古市場に良質な製品が出回るタイミングでもあります。自分が「買い替える側」なのか、それとも「中古を探す側」の需要に応えるのか、タイミングを見極めることが大切です。
買取価格が決まる「5年ルール」とは?
買取業者と話をしていると、よく「製造から5年以内」という言葉を耳にします。これはなぜなのでしょうか。
なぜ「5年」が境目なのか
主な理由は以下の3点です。
- 修理部品の期限: メーカーが修理用の部品を保有している期間が終了に近づくため、故障時の対応が難しくなるからです。
- 機能の古さ: 5年も経つと省エネ技術やスマホ連携などの機能が大きく進化し、古いモデルの魅力が薄れてしまうからです。
- 寿命の問題: 製品としての寿命(耐用年数)に近づくため、次に使う人が長く使えないリスクがあるからです。
例外的に高く売れるものもあります
すべての家電が5年で価値を失うわけではありません。例えば、マッキントッシュ(McIntosh)やアキュフェーズ(Accuphase)といった高級オーディオ機器は、何十年経っても数十万円で取引されることがあります。
また、生産が終了したデザイン家電や、特定のビデオデッキなどもコレクターズアイテムとして人気があります。これらは「古いからダメ」と決めつけずに、専門知識のある業者に見てもらうことが大切です。
高く売れる「時期」のカレンダー
家電には、それぞれ「一番高く売れる旬の時期」があります。業者が在庫を確保したいタイミングを狙うのがコツです。
| 家電の種類 | ベストな売却時期 | 理由 |
|---|---|---|
| エアコン | 4月〜6月 10月〜11月 | 夏や冬の本番前、業者が工事で忙しくなる前に在庫を確保したがるためです。 |
| 冷蔵庫 | 2月〜3月 6月〜7月 | 新生活シーズンや、夏場の故障による買い替え需要が増える前が高値になりやすいです。 |
| 洗濯機 | 2月〜3月 | 引っ越しシーズンの需要が最も高いためです。特に縦型洗濯機はこの時期が狙い目です。 |
| テレビ | 7月〜9月 11月 | ボーナス時期や年末年始の特番シーズン前に、業者は在庫を増やそうとします。 |
モデルチェンジの時期に注意
多くの家電は毎年新製品が出ます。例えば、ドラム式洗濯機は秋ごろに新製品が出ることが多いため、その前の8月頃までに売るのが、現行モデルとして高く売るラストチャンスになります。
少しでも査定額を上げるためのポイント
査定員は「次に使う人が気持ちよく使えるか」を見ています。少しの手間で評価が変わることがあります。
冷蔵庫:ニオイと付属品
冷蔵庫で一番減額されやすいのは「ニオイ」と「カビ」です。電源を抜いて中を乾燥させ、除菌シートなどで拭いておくだけでも印象は変わります。また、製氷皿や棚板などの付属品が一つでも欠けていると、その部品代が引かれてしまうので、必ず揃えておきましょう。
洗濯機:輸送用ボルト
ドラム式洗濯機をお持ちの方は、「輸送用固定ボルト」があるかを必ず確認してください。これがないと運ぶ際に故障するリスクがあるため、買取を断られることさえあります。購入時に付いていた金具です。
エアコン・テレビ・その他
- エアコン: 取り外しは専門業者に任せるのが無難です。自分で外してガスが抜けてしまうと、買取不可になることがあります。
- テレビ: リモコンはもちろん、B-CASカードの手続きも確認しておきましょう。また、壁掛けで使用していた場合、純正のスタンド(脚)を無くしていることが多いので、探しておいてください。
自分に合った買取方法の選び方
買取には主に「出張」「宅配」「店頭持ち込み」の3つの方法があります。それぞれのメリット・デメリットを整理しました。
1. 出張買取(大型家電におすすめ)
冷蔵庫や洗濯機など、自分で運べないものに最適です。
メリット: 重いものを運ぶ必要がなく、他の不用品もまとめて査定してもらえます。
注意点: 家に人を入れる必要があります。また、繁忙期(3〜4月)は予約が取りにくいことがあります。
2. 宅配買取(小物・オーディオにおすすめ)
ダンボールに詰めて送るだけの手軽さが魅力です。
メリット: 全国どこからでも利用でき、対面の煩わしさがありません。
注意点: 「キャンセル時の返送料」に注意してください。査定額に納得できなかった場合、返送料が自己負担だと損をしてしまうことがあります。
3. 店頭買取(すぐに現金化したい方におすすめ)
リサイクルショップなどに直接持ち込む方法です。
メリット: その場で現金化でき、キャンセルの判断もしやすいです。
注意点: 運ぶ手間がかかり、持ち込んだのに「買取不可」と言われた場合の徒労感が大きいです。
【注意】悪質な「押し買い」業者に気をつけて!
「不用品を何でも買い取ります」と電話や訪問をしてきて、実際には家にある貴金属などを強引に安く買い取ろうとする「押し買い」という手口が増えています。
もし頼んでもいない業者が訪問してきたら、インターホン越しにきっぱりと断り、ドアを開けないようにしましょう。法律(特定商取引法)でも、飛び込みでの買取勧誘は原則禁止されています。
売れなかった場合の処分について
残念ながら値段がつかなかった場合も、正しい方法で処分する必要があります。
エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機は家電リサイクル法の対象です。処分にはリサイクル料金がかかります。「無料で回収します」と謳う無許可の業者を利用すると、後で高額な料金を請求されたり、不法投棄のトラブルに巻き込まれたりする恐れがあるので注意が必要です。
買い替えなら新しいお店で引き取ってもらうか、郵便局でリサイクル券を購入して指定場所に持ち込む方法が安心です。
まとめ
ここまで、2025年の家電買取事情について解説してきました。
最後に、私たち「ウリトク」として強調したいのは、「家電は資産運用の一部である」という考え方です。
かつてのように「壊れるまで使い倒す」ことが必ずしも正解ではなくなっています。省エネ性能の進化が早い現代においては、「価値があるうちに売却し、より効率の良い最新機種に乗り換える」ことのほうが、トータルの出費(電気代+購入費−売却益)を抑えられるケースが増えているからです。
大切なのは、自分の持っている家電が市場でどう評価されているかを知り、適切なタイミングで手放すことです。このサイクルをうまく回すことで、快適な生活環境をお得に維持することができます。
皆様の家電売却が、少しでも納得のいく結果になることを願っています。

